『坂本龍馬』 (洋泉社MOOK)で龍馬の生涯概説と、映像の中の龍馬、小説の中の龍馬、新選組との関係のコーナーを執筆しました。

『坂本龍馬』 (洋泉社MOOK)で、龍馬の生涯概説と、映像の中の龍馬、小説の中の龍馬、新選組との関係などについて書きました。龍馬の映画を調べていたら、戦前無声映画のお宝キャラクターだったことがわかりました。不勉強でしたが、阪東妻三郎も龍馬を演じるのが好きだったんですね。
 米国日本学者、マリアス・ジャンセンの『坂本龍馬と明治維新』(1961刊、1965訳書刊)を再チェックしたんですが、あらためて名著だと思いました。米国自由民主主義の肯定前提の研究書であるとはいえ、戦中のベネディクトの『菊と刀』もそうだと思いますが、結論に至るまでの、つまり結論はともかく、調査・分析は非常にフェアで勉強と参考になります。


「もっと知りたい! 真田丸」 (TJMOOK ふくろうBOOKS 宝島社)で「真田十勇士の謎」のコーナーを執筆しました。

「もっと知りたい! 真田丸」 (TJMOOK ふくろうBOOKS 宝島社)」で、6ページほどのミニコーナーですが、真田十勇士について書きました。
 ここで出てくる雪村も十勇士も架空の人物ですが、「真田十勇士」という名称が世に登場するのは大正2(1913)年。現代の方によっぽど近いヒーロー・キャラクターなわけです。ただ、その想像力の根っこは、夏の陣直後には歌われていたとされていますが、ともかく早い時期には流行っていたらしい「花のようなる秀頼様を、鬼のようなる真田が連れて、退きも退きたり加護島へ」の歌にあります。いわゆる「薩摩落ち」の伝説、秀頼も幸村も大坂の陣を生き延びた説もここから来ますが、それよりもこの歌は、当時の庶民がどれだけ秀頼に同情、または愛していたかの証拠になる歌だと見る方が面白いと思います。古来、時の政権を嫌って見るのがどうも日本の伝統のように思います。